ドラッグ・ラグ、ドラッグ・ロス

ドラッグ・ラグ、ドラッグ・ロス

海外で使われている治療薬が、日本で承認されて、医療現場で使用できるようになるまでの時間差のことを「ドラッグ・ラグ」といいます。また、海外で既に使われている治療薬の開発が日本で行われず、使うことができない状況を「ドラッグ・ロス」といいます。

下図に示すように、近年、国内で承認されていない薬(国内未承認薬)が増加傾向にあります。2020年時点で国内未承認薬の半数以上は数年後も日本で開発が行われていません。時間差で治療薬が使えるようになる「ドラッグ・ラグ」に加えて、待っていても使えない「ドラッグ・ロス」が懸念されています。「ドラッグ・ラグ」「ドラッグ・ロス」は、日本で受けられる医療の質低下や治療法の選択肢減少に もつながる重大な問題です。


「ドラッグ・ラグ」「ドラッグ・ロス」の要因には、日本固有の規制(薬事制度)や日本の薬価および薬価制度の問題などがあります。下記にいくつかの例を挙げます。