
横浜市立大学生有志による、医療課題と最先端の治療法を新入生に伝える取り組み


Innovation for NEW HOPEの運営事務局であるアステラス製薬は、2024年4月から6月にかけて横浜市立大学のリーダーシップ養成科目「Global Human Resource Development」に参加しました。
Global Human Resource Developmentについて
横浜市立大学国際商学部 小泉大輔准教授が担当する講義「Global Human Resource Development(略称”GHRD”)」は、企業との産学連携を通じて、世界標準のリーダーシップをトレーニングすることを目的に開講されています。
2024年度はアステラス製薬が協力し、日本が抱える重要な医療課題である「ドラッグ・ラグ」、「ドラッグ・ロス」や、細胞医療・遺伝子治療を含む最先端の治療法についてのアドボカシー戦略の立案に挑戦しました*。
*アステラス製薬が提供し、受講生が取り組んだ課題テーマ:『ドラッグ・ラグやドラッグ・ロスの現状を踏まえ、将来、革新的な医薬(例:細胞医療・遺伝子治療)が継続的に届く社会を実現するための一歩として、医療課題や革新的医薬に対する一般市民の認知の向上があります。横浜市における認知向上のために、どのような機会や場で、誰に何をどのように伝えるかを決め、プレゼンする。』
学生たちは、座学にとどまらず、実際に現代社会が抱える課題向き合いながら、自ら考え行動する中でリーダーシップを学びました。そして2024年6月の最終発表では、実現可能性のあるプロジェクトや具体的な提案が数多く発表されました。
講義終了後の取り組み
通常であれば、ここでプログラムは終了となるのですが、今回はそこでは終わりませんでした。受講生の一部が自主的にチームを結成し、GHRDで企画したプロジェクトを実際に実践する段階へと進めたのです。
半年間にわたり、大学教員、教務課、生協など関係各所と調整を重ねた結果、2025年3月30日に開催された「新入生交流会」にて、学生自身が企画したプロジェクトに基づいた講義を新入生向けに行いました。
横浜市立大学学生による講義の様子と講義資料
参考:横浜市立大学広報記事未来のリーダーを育む—「Global Human Resource Development」講義と学生プロジェクトの挑戦 | YCU 横浜市立大学
この新入生向け講義では、横浜市立大学に関するクイズから始まり、徐々に医療に関するクイズや医療課題・最先端の治療法についてのクイズへと進みました。その途中には、ショートドラマやアテレコ動画が盛り込まれており、普段医療に馴染みのない新入生でも親しみを感じながら参加できるようさまざまな工夫が凝らされていました。
参加者アンケートでは、印象に残った点として「ドラッグ・ラグやドラッグ・ロスという問題が存在すること」、「薬の価格や日本の医薬品市場としての魅力の低さ」といった医療課題にまつわる内容から、「ドラマでの理解からクイズで理解を深めるという講義の形式」に関するものまで、様々なコメントが寄せられました。運営した学生達が伝えたかった内容が、しっかりと参加者に届き、学生ならではの工夫が効果を発揮したことがうかがえます。
講義を実施した11名の学生からのコメントとして以下のようなものがありました(一部抜粋)。
- 自分たちでプロジェクトを進めることの大変さも感じて苦労したり、メンバーに迷惑をかけたりすることも沢山あったけど、やりきった!嬉しい。
- 文系学生にも医療課題を理解してもらうため、難しく考えられがちな内容をどのようにすれば理解してもらえるかを考えるのが難しかった。そのため、自分自身もう一度医療課題について学び直し、GHRD受講時より理解が深まった。
- まさかGHRDで議論した内容を実現できると思っていなかったのでとても新鮮だった。今までドラッグ・ラグ、ドラッグ・ロスの課題について考える機会は少なかったが、これを機に関心が高まり様々なプロジェクトに参加してみようと思った。
今回の取り組みが、それぞれの学生にとって、自ら企画したプロジェクトを実践し、実行力を磨かれたほか、医療課題への理解・関心を高める良い機会となったようです。
今後も、医療課題や最先端の治療法に取り組む学生の活動をInnovation for NEW HOPEで紹介してきたいと思います。
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